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Glitch Machine解析班 その4「曲を作る」 [chiptune]

遂に4回目に到達しました、GlitchMachine解析班。

私事ですが、ここの所、チュートリアル芸ばかり繰り出しておりましたら
最強のFM使いにしてglitchMachineを僕に教えたutabiさんから
下の画面を作られる始末。

 TanikuguBASIC.png

うん、なんか、ありがとうございます。

今回は総仕上げとして、曲を作っていきたいと思いますー、っといても
そもそもアルゴリズムによって生み出される「周期」を基に
音色を変化させ、ビートを刻み、曲を紡いでいくglitchMachineにとって
楽譜的にデータを使うのはイレギュラーな使用法だと思いますが…..

標的は

 GRADIUS ボス戦闘のテーマ
「aircraft carrier」


短いからねwwwwwww!!

さて、今日もいってみましょうか。せーの、
「君のハートにピコピコドキュンや!!」


【① トラック1矩形波メインフレーズ】
 さて、フレーズを打ち込むには、前回のWAVETABLE音源の時に
 おまけでやった、音程変化の手法とテーブル操作を利用します。

 最初に音階についてざっくりと説明しておきましょうか、
 
 ご存知と思いますが僕らが打ち込みにつかっているドレミ音階は
 1オクターブを「C, C#, D, D#, E, F, F#, G, G#, A, A#, B」の
 12段で割っていて、12段登ると1オクターブ上の音(周波数が倍)になります。

 基準となる音が A3 = 440Hzですんで、その周辺の表を作っておきます。

 音名  周波数  波形1周期の長さ 
 C4  523.25  15 
 B3  493.88  16 
 A#3  466.16  17 
 A3  440.00  18 
 G#3  415.30  19 
 G3  391.99  20 
 F#3  369.99  22 
 F3  349.22  23 
 E3  329.62  24 
 D#3  311.12  26 
 D3  293.66  27 
 C#3  277.18  29 
 C3  261.62  30 


 波形1周期の長さはGlitchMachineの1秒の長さ
 8000ステップ / 周波数の値です。
 最終的に、この周波数を切り替える事でメロディーが
 出来上がります。

 「aircraft carrier」の正式な楽譜は知りませんので、
 脳内に残ってる曲を元に適当に打ち込みました。
 C3 F3 C3 D3 (×8回繰り返し)
 A3 A3 G3 A3 (×4回繰り返し)
 C4 C4 A#3 C4 (×4回繰り返し)
 のはずなので、これを再生します。

 入力はこちら。
 0行目:27 30 23 30 18 20 18 18 15 17 15 15
 1行目:0 0 0 0 4 4 4 4 8 8 8 8 8 8 8 8
 2行目:t 12 >> 16 % PICK
 3行目:t 10 >> 4 % + 16 + PICK t SWAP % 5 * 32 &

 0行目には、上の表に書かれている1周期の長さが
 4音符×3パターン入っています。スタックなので、
 それぞれのパターン内は右から左に再生されます。
 
 1行目には各パターンへのオフセットテーブルが入っています。
 C3 F3 C3 D3 はスタック的には8音符先に放り込んでいるので、
 A3 A3 G3 A3 は4音符先、C4 C4 A#3 C4は0音符先
 例によってスタックですので再生は右から左になっており
 8音符先を8回、4音符先を4回、0音符先を4回を入力しています。
 
 2行目は1行目のオフセットを「t 12 >>」周期で
 右から0→15まで「PICK」します。これで 8x8 → 4×4 → 0×4を繰り返します。
 
 3行目では0行目に入っている1周期長を取り出すとり出す訳ですが
 「t 10 >> 4 % 」でまず 2行目より4倍早い周期で0→3を変化させています。
 その後の「+」で、2行目でとりだした オフセットを足し、続く「16 +」
 オフセットテーブル分を飛び越し、「PICK」で周期長を取り出します。

 少々複雑ですので、スタックの関係を図示しておきます。

 StackTables.png


 こういうアルゴリズムを書く場合は、鉛筆と紙が必須ですねー。


 次の「t SWAP % 」で、矩形波再生サイクルに取込みます。
 「%」はスタック1をスタック0で割った余りが出る為、
 割られる対象を後入れしたい場合、スタック0に入れておいてから「SWAP」
 ひっくり返す方法が便利です。この方法は「/」,「-」,「<<」,「>>」等で
 使えますね。これで結果的「t 周期長 %」となり、ノコギリ波の周期を
 変更します。

 最後に「5 *」で音量をあげ、「32 &」で矩形波にします。
 音量を小さめにしているのは、後でベースフレーズ、キックパート、
 ノイズパートをMIXする為のオーバーフロー対策です。

 
PULSE1.PNG


 音声はこちら
 
 



【② トラック2矩形波ベースフレーズ】
 トラック2の動作原理自体はトラック1と同じです。

 入力はこちら。
 4行:27 23 27 30 18 23 27 30 15 18 23 30
 5行:0 4 8 8 t 14 >> 4 % PICK
 6行:t 12 >> 4 % + PICK t 3 >> SWAP %
 7行:5 * 32 & 17 PICK +
 
 これといった違いはないのですが、
 楽譜は C3 D3 F3 D3 ×2回繰り返し、 C3 D3 F3 A3、 C3 F3 A3 C4
 となっており、トラック1の4分の1の速度で進む為、
 右シフト数が2づつ多い事と、3オクターブを下げる為に
 6行目に「t 3 >> 」が入っています。

 
PULSE2.PNG
 

 音声はこちら。

 

 7行目の最後の「+」でトラック1とのMIXをしています。



【③ トラック3 三角波によるキック作成】

 さて、RP2A03クラシック魂にのっとって、三角波によるキックを
 再現してみます。三角波によるキックは、ざっくりいえば
 ダウンスイープによって作ります。


 入力はこちら。
 8行目:0 16 32 48 64 80 64 48 32 16
 9行目:t t 7 >> 32 % / 10 % PICK 11 PICK +


 8行目には三角波の波形が入っています。
 9行目の「t 7 >> 32 %」によって128分1ステップで0→31迄ループします。
 その結果を「t t 7 >> 32 % /」となっていますので「t 0 /」→「t 31 /」
 「サイクルスピードの変化がループする」ことになります。
 「10 % PICK」でその「サイクルスピードの変化がループ」をTABLEに当てはめ
 「周波数が低く変化していく三角波(角速度が減速していく三角波)」
 作成しています。

TRI3.PNG


 音声はこちら。

 

 8行目 9行目で11スタックを使用していますので、「11 PICK」
 トラック1、2の出力結果を引っぱり出して、「+」で結果を合成します。



【④ トラック4 ノイズの追加】

 この行は短いですが、8bitマシンでプログラムする上では
 常套手段といえるbitフラグのスライドをやっています。

 入力はこちら
 10行目:165 t 10 >> 8 % >> DUP 1 & 0 > &
 11行目:t t * * 63 % +

 「165」がbitフラグ用の値です。2進数に直すと「1010 0101」となっており
 これをノイズONフラグとして使用します。
 「t 10 >> 8 %」「t 10 >>」サイクルで0→7を繰り返し、
 「165 0 >>」→「165 7 >>」をループするようになります。


 計算式  結果 
 165 0 >>  1010 0101 
 165 1 >>  0101 0010 
 165 2 >>  0010 1001 
 165 3 >>  0001 0100 
 165 4 >>  0000 1010 
 165 5 >>  0000 0101 
 165 6 >>  0000 0010 
 165 7 >>  0000 0001 



 さてこの結果を「1 &」すると、下1桁の値だけをとり出す事ができますので
 「1 0 1 0 0 1 0 1」と8分音符でいうと「1拍、3拍、6拍、8拍」でONになる
 リズムが作成されました。
 
 これを「0 >」とすると
 0の時は「0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000」
 1の時は「1111 1111 1111 1111 1111 1111 1111 1111」
 となります。

 この値を11行目の「t t * *」に放り込めばそのまま「0」「t t *」
 「1拍、3拍、6拍、8拍」に出力されるのですが、音色変化が欲しかったので
 前もって、「DUP」でコピーしておいた自分自身と「&」をとります。


 計算式  結果
 165 0 >> DUP 1 & 0 > &  1010 0101 
 165 1 >> DUP 1 & 0 > &  0000 0000 
 165 2 >> DUP 1 & 0 > &  0010 1001 
 165 3 >> DUP 1 & 0 > &  0000 0000 
 165 4 >> DUP 1 & 0 > &  0000 0000 
 165 5 >> DUP 1 & 0 > &  0000 0101 
 165 6 >> DUP 1 & 0 > &  0000 0000 
 165 7 >> DUP 1 & 0 > &  0000 0001 


 10行目は、短いコードですが、このような結構面倒なパラメータ変化を
 作りだしています。
 
 11行目で「t t * *」の値と10行目の値を掛けます、盛大に値がオーバーフローして
 ノイズっぽい値となりますが、いまいち音程が残ってしまうので
 「63 %」で音量を下げると共に、分解能を落として
 ノイズっぽさを上げています。

NOISE4.PNG


 音声はこちら。

 

 これを「+」で9行目の結果と足して、晴れて
 全てのトラックのMIXが完了します。

 MIX音声はこちら。
 


さて、長かったGlitch Machine解析班もこれにて解散です。
やろうと思えば、まだまだ細かいテクニックは山ほどあるのですが
基本となる所はほぼカバーできていると思います。

iphoneさえあれば、¥250-で楽しめるglitch Machine。
欲をいえば、MIDI入力がパラメータとして入力できたりすれば
直にライブに使えたりするので面白いのですが、
現時点でも通勤通学中に音がどのように作られているかを、
シンセサイズ脳を鍛える事ができる
非常に有意義なツールといえるのではないでしょうか?

最後に、
本連載はアプリ作者などから金銭の授受や依頼は無く
自発的エクストリームタダ働きで作成いたしました!!

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